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【連載】月刊ブング・ジャム Vol.18後編
本サイト編集長の文具王・高畑正幸さん、イロモノ文具コレクター・きだてたくさん、ブンボーグA・他故壁氏さんの3人による文具トークライブユニット「ブング・ジャム」が、気になる最新文房具を独自の視点から切り込んでいく「月刊ブング・ジャム」。Vol.18後編では、ブング・ジャムのみなさんの夏の思い出にまつわる文房具を紹介してもらいました。
求ム!!! 涼しげな文房具
きだてさん所有のファンが付いた暑さ対策文房具。ブタのファンペンはファンが光ながら回る(下写真)
――後半戦は、みなさんの夏の思い出を語ってもらいます。
【きだて】じゃあ、俺からいきましょうか。夏の思い出というか、もう長年言い続けているんだけど、夏というシーズンが要らない。気温が体温以上って意味が分からないし、じめじめとした湿気を世界から駆逐できないものかと。
――ああ~。
【きだて】初代ゴジラの「オキシジェンデストロイヤー」みたいな感じでさ、「湿気デストロイヤー」ってできないのかな。
【他故】まだ言ってるよ(笑)。
【高畑】確かに、湿気は俺もつらいな。
【他故】湿気は好きじゃないな。
【高畑】俺も暑いのは嫌いだな。
【きだて】そこで、暑さ対策文具といえるようなもので、コレクション庫から目に付いたものを持ってきたんだけど。
【他故】暑さ対策ね、はいはい。
【きだて】基本は、このファン付きボールペンですよね。
【高畑】基本だね。
【きだて】割とどこでも買える。
【他故】どこでも買えるのか?
【きだて】雑貨系のお店に行くと結構売ってるよ。
【高畑】毎年、夏になると出るよね(笑)。
【きだて】そう。
【他故】それは電動?
【きだて】単4電池が1本だったかな。
――それはどこのものなんですか。
【きだて】これはね、色々。作ってるのは大抵中国なんだけど。
【他故】そうか、発売元が違うのね。
【きだて】雑貨系の商品だから、アメリカとかイギリスとかその辺からも来るし。
【高畑】あれだね、パッケージは違うけど、中身は一緒じゃねえの?っていう商品が結構出てるよね。
【きだて】(別のファンボールペンを取り出して)これもそうだね。
【他故】回すと光ってきれいだね。
【きだて】これはプライズだね。ゲームセンターの景品。
【他故】風がくるというよりは、光を楽しむものなのでは?
【きだて】一応風はくるよ。風が届くぐらいの距離で、これを眺めてウットリするという。
【高畑】何故ブタ?
【きだて】ブタの首が回るという、この恐ろしさ。
【他故】回ってると、ブタかどうか分からないよ(苦笑)。
【きだて】これは、カッパとかひよことか、色々とバリエーションあります。
【高畑】発光パターンが変わるというのも何かね、無駄によくできている。
【きだて】花火っぽくてきれいというね。
【高畑】まあ、夏だしね。夜だと花火っぽくなる。
【きだて】そうやって、ファン付きの文房具を見ると、つい買っちゃうわけですよ。これも、中国でつい買ってきた、ファン付きの修正テープだけど。
【高畑】修正テープかよっていう(笑)。
【他故】それは手動なんだ。
【きだて】そうそう。
【他故】ノンバッテリータイプだ。
【高畑】ゼンマイ的なやつだね。
【きだて】今年の夏、しばらく使ってみたのはこれですね。
【高畑】ああ、それね。
【きだて】ファン付き筆箱。筆箱自体がモバイルバッテリーになってて、付属のUSBファンを挿すとこんな感じで(筆箱に扇風機を付けて回す)。
【他故】ハイテクだ(笑)。
【高畑】ここ最近は、筆箱に多機能を持たせるのは、見かけなくなったじゃない。
【きだて】そうね。鉛筆削りや消しゴムがボタン押すと飛び出すやつとか。
【高畑】僕らとしてはさ、70年代ぐらいに流行ったやつがさ。
【きだて】あの伝統は、今中国で息づいているわけだよ。
――これは中国?
【きだて】そう、中国製です。80年代ぐらいの団塊ジュニアが小学生だったころって、子どもバブルなわけですよ。子ども用のアイテムがなんぼでも売れた時代で。それがここ10年ほど中国で起きてるから、昔に俺らが使ってたボタン押すとそこらがガシャガシャ開くような筆箱があちらで出回っているわけ。
【他故】なるほど。
【きだて】だから、イロモノ文具コレクターとしては、これからずっと中国を見続けないといけないなと思って。
【他故】やっぱり、中国が一番すごいということになっちゃうのかしらね。アメリカはこういうのないの?
【きだて】アメリカは、あんまりないね。筆箱自体をそんなに使わない文化だから。
【他故】ジップロックに入れているという話だものね。
【きだて】…って感じでファン付きの文具をこれだけ紹介したんだけども。でも、違うんだよ。
【他故】何が?
【きだて】俺が欲しい、涼しくなる文具はこれじゃなくて。
【高畑】違うの?
【きだて】だって、こんなもの、外で使っても熱風がくるだけじゃん。
――まあ、それはそうですね。
【きだて】何だかんだで、ファン程度じゃ日本の夏は全然涼しくないわけですよ。屋内のエアコン効いてる中で回せばそりゃ冷風はくるよ。例えば朝、会社に出社して、汗がまだ引かないうちに回せばそれなりにクールダウンするけど。でも、欲しいのはそういうんじゃないんだ。
【高畑】あとは、多少湿度が低いときにね、気化熱がさ。
【きだて】湿度高いじゃん! だから、湿度デストロイヤーを爆発させてから使えば涼しくなるのかもしれないけど。
【他故】ハードル高すぎるな(笑)。
【きだて】何とか、涼しくなる文具は作れないのかな?
(一同)はあ…。
【きだて】以前に、シリコンヒーターを巻き付けた、手が温かくなるペンを作ったわけですよ。
【高畑】それはできるね。
【きだて】でも、冷やす方はなかなか難しいじゃん。やはり熱力学の法則があるので、冷たくするとどこかが温かくなっちゃう。
【高畑】第二法則を超える何かがないと。
【きだて】何かがない限りはね。
【高畑】それは、(仮面ライダービルドの)フルボトルを全部集めないとダメじゃないか、既知の物理現象を考えるなら。 *2017~18年放送の『仮面ライダービルド』では、変身アイテムの「フルボトル」をすべて集めると、既知の物理現象を超える奇跡が起こせるという設定。
【きだて】(爆笑)物理現象を超えちゃうものを何とかしないと。
【高畑】そこに氷を置いたままファンを回すというのはできるよ。
【きだて】それはできるね。ただ、それをやると湿度も上がるんだよ。
【他故】氷だとそうか。
【高畑】あとは、同じことだけど「パーン」ってやつとか。
【きだて】ああ、「ヒヤロン」か。
【高畑】そうやって化学的に熱を奪うという方法もあるけど。
【きだて】何かね、湿度を奪いつつ、涼しくなる文具というのができないかね。
【他故】うむ。
【きだて】というのをずっと考えて、その度にくじけているんだけど。
【他故】うん。
【きだて】あとは涼しくする場所を考えるとすると、これまた何度も言ってるんだけど、俺は手汗がひどいんです。そうなると夏場はペンを握ってる手がやたらと蒸れる。
――確かに。
【きだて】だから、ファン付きボールペンのファンの向きを逆にして、手だけに送風する。
【高畑】あ~、なるほど。
【きだて】それだけでもいいんじゃないかとかね。
【他故】紙が飛んじゃわないかい?
【きだて】それだよね~。
(一同爆笑)
【高畑】そうか~。
【きだて】紙を気にしないんであれば、例えばボールペンのペン軸をメッシュで作って、ファンを逆転したやつを付けると、軸の中を通った風がフワッと手の中に広がり、手が常にサラサラっていう、そういう快適なやつでもいいし。
【高畑】ベビーパウダーも一緒に入れておくといいんじゃない。
【きだて】ああ、いいね。パウダーがすげえ舞うやつ(笑)?
【高畑】何か、くしゃみが出そうだね(苦笑)。
【きだて】それとも、ペルチェ素子でも入れて置くか。入れたところは温かくてしょうがないけど。
【高畑】それをファンとかで放熱するしかないか。
【きだて】じゃあ、ペンから伸びた排熱チューブを筆箱につなぐ。筆箱が延々と熱くなるけど。
【高畑】エアコンの室外機みたいなのを作るわけね。
【きだて】そういうこと。
【高畑】ペンが涼しくなる代わりに、その室外機が隣の席とか向かいの席とかにあるんでしょ(笑)。
【きだて】向かいの席の上司の机の下に、こっそりと入れておくとか(笑)。
【高畑】そこだけ、ボーッと温かいんだ(笑)。
【きだて】しょうがなければ、窓の外に筆箱出すから。
――いや~(笑)。
【きだて】というようなものを、何とかペンでできないかと。
――切実な思いがあるんですね。
【きだて】もう、暑いのが、本当に…、本っ当に!!
――これはもう、ペンに保冷剤でも巻くしかないでしょう。
【きだて】保冷剤だと結露しちゃうから。
【高畑】ビシャビシャになっちゃうから。
【他故】それが嫌なんだものね。
【きだて】まあ、ペルチェ素子も結露するんだけどね。
【高畑】保冷剤の横にシリカゲルを置いて、こっちから空気を通して、あっちから出すみたいなものをペンケースの中に入れる。で、ペンケースにペンが入らない(笑)。
【きだて】本当に室外機だな。
【他故】小型室外機を持ち歩いているのと同じじゃないか(笑)。
【きだて】でも、需要ないかね。涼しくなる文房具に。
【他故】ないとは思わないよ。
【高畑】涼しくなりたいとは思うよ。
【きだて】なのでね、そういうの作りたいと思っているメーカーさんがいたら、一緒に作ろう。俺も考える!
【高畑】なるほど。
【きだて】今回は、それを訴えるがためのものだから。
【他故】あ~、なるほど。新しいスタイルだ。
【高畑】栄紙業というところが作ってる「アセスト」という商品があって。紙に手を置いたところに汗のシミができるじゃん。それを吸うための商品なんだけど。試験受けるときに答案用紙がフニャフニャになって書けなくなるのが嫌だからということで、大学生協で売っているんだけど。この「アセスト」のすごいのは、魚とかの下に敷いてある血を吸うシートあるじゃん。あれ、ドラキュラマットって呼ばれているけど。
【きだて】あれは、そんな名前なんだ。
【他故】通称でしょ。
【高畑】それが商品名なんだよ。そのドラキュラマットが、吸水とかのバランスがいいみたいで、「アセスト」はそのシートを使ってるんだよ。
【きだて】へーぇ、あれなんだ。
【他故】それ、マンガ描いたりする人にはいいよな。必ず紙を敷くものな。
【高畑】そういう、汗を吸う「アセスト」があるんですって。
【他故】汗を吸うから「アセスト」だね。
【高畑】夏は俺も嫌いだから、気持ちは分かる。だけど、室外機付きのペンまでいくとどうかな。
【きだて】え~、それは君が暑さに対して芯まで嫌がってない。
【高畑】そうなのか、まだ足りないんだ。
【他故】まだ甘いんだ(笑)。
【きだて】まだね、湿気デストロイヤーまで発想が至ってない。地球上から全ての湿気を撲滅しよう。カッサカサにしよう!
【他故】やばいな~(笑)。
【きだて】みんなデューンに住もう!
――「砂の惑星」ね。
【他故】砂漠化はダメだよ(笑)。
【きだて】いいんだよ、もう。このジメジメしたのがなくなれば。
【他故】火星とかに行かないとダメだよ。
【高畑】それ、肌がひび割れて地球に戻ってくるやつだよね(笑)。
【きだて】それじゃジャミラだよ(爆笑)。
【他故】「あっちは良かったですよ。こっちは湿気多いですね」ってジャミラが言うんだよ(笑)。
【きだて】「湿っぽいわー」って(笑)。いや、でもね、何とかしたい。文房具で何とかしたい!
【他故】文房具で何とかしたい(笑)。
【きだて】別に文房具でなくたっていいんだけど。快適に過ごせるなら。
――そこを離れちゃダメですよ(笑)。
【きだて】まあ、文房具の人なので、できればということで。
――志のあるメーカーの方は、ぜひきだてさんにご一報下さい。
【きだて】一緒にやろう!
ヨーロッパで見つけた子ども用の素敵な文房具
ペリカン「griffix」、下写真はインクカートリッジ。
――じゃあ、次は高畑編集長ですね。
【高畑】僕は、6月、7月と相次いで海外に行く機会があって。6月はクロアチアとドイツへ行って。ドイツはミュンヘンから、ニュルンベルグというファーバーカステルやステッドラーの創業地へ、ちょっと聖地巡礼みたいな感じですが行ってきました。それで、ミュンヘンに大きい文房具屋さんがあるんですよ。ミュンヘンの伊東屋と呼ばれているお店なんですけど、そこでウロウロしていたときに色々と買ってきたんですが、結構いろんなものを置いていて、ラミーやペリカンなんかもあるんだけど、それって日本でも手に入るわけですよ。
【きだて】そうだね。
【高畑】日本の伊東屋へ行けば買えるわけですよ。いい商品はやっぱり日本にも来ているんだけど、最近気が付いたのは、子ども用ものはいい商品でもなかなか日本に来ない。
【他故】はい。
【高畑】大人用のいいものは、ほぼ日本に来ていると思って間違いないんだけど、子ども用のちゃんと作っているものが日本には意外なほど来ない。
【きだて】あ~そうだね。ユーロ圏の子ども用文具で入ってきているのって、KUMぐらいかな。
【高畑】KUMとかMILANとかもちろんあるんだけど、大人が買ってもよさそうなものだけ入ってきているんだよ。でも、子ども向けに作った子ども用のものって、意外と日本に来ていなくって。大人も興味ありそうな、万年筆の「ペリカーノジュニア」が入っているぐらい。
【きだて】メジャーなのだと、ペリカンの「ペリカーノジュニア」やラミーの「abc」とか。
【高畑】そうなんですよ。でもラミー「abc」も、どちらかというとデザイン文具みたいな感じで。元々はキッズ用なんだけど、大人が買うんじゃないですか。
【きだて】だいぶ前に俺も粋がって「abc」使ってましたよ。「かわいいよねー」とか言って(笑)。
【高畑】当然、海外に行くと向こうの子どもたちが使っている文房具があるわけですよ。ペリカンなんて日本でも買えると思ってたけど、ペリカンのこの子ども向けシリーズは日本では売ってないんだよね。
【きだて】見たことないね、これは。
【高畑】こんなのを見ると、「おやっ」と思うじゃないですか。
【きだて】これは文具王からお土産でいただいたけど、思った以上にいいよね。
【高畑】よくできているんですよ。パイロットが「カクノ」を作るように、ペリカンもこういうものを作っているんだなと。ヨーロッパでは、学校の授業で文字の練習をするときにまだ万年筆を使っているというのはよく聞く話なんですけど。こういうのって、日本にいると気が付かないんだなというのがあって。こんなしっかりしたものって、百貨店とかで売ってそうな気がするけど、まだ見たことなかったから。だから、日本に入ってくる海外の良いものって、大人が買うことを前提にしているものなんだ。子どもに買うような良いものって、まだまだあるんだね。
【きだて】何でも国内で手に入るような気がしているけど、それはフィルタリングされた“何でも”なんだね。
【高畑】そうそう。
【きだて】このペン先が子どものちんちんみたいになっているのは、手を汚さないためだよね。
【高畑】そう。ペン先がいっぱい出ていると、手をケガするかもしれないし、汚れるし、前の方を持てない。持ち方もこのグリップの位置からいいようになっていて。
【きだて】そうだね。
【高畑】これも右利き用と左利き用があって、左利き用はグリップのかたちが反対になっているわけですよ。面白いのは、パイロットもそうだけど、ペン先のニコニコ顔のマークが自分の方に向いているときがちゃんと持ったときだと分かるようになっている。
【他故】そうそう、スマイルマークが付いている方が上というね。
【高畑】これ、右と左でスマイルマークの向きが逆なんだよね。左手で持ったときにちゃんと顔が向くようになっている。よくできているよ。
【きだて】ちゃんとしているんだね。
【高畑】このニコニコ顔があまりにかわいくってね、こんなの売ってるんだ「ずるい」って思うぐらい。
【他故】わはは(笑)。
【高畑】あと、ここは名前シール貼るんだよ。
【他故】この軸の凹んでいるところね。
【きだて】向こうも名前シール使うんだね。
【他故】あるんだね。
【高畑】そう。だから、ヨーロッパにも名前シールはあるんだよ。
(一同)ふーむ。
【高畑】あと面白かったのは、これ番号が付いているんですよ。「グラフィックス」という商品かな。4が万年筆なんですよ。で3がボールペン。2がシャープペンで、1がクレヨンかな。だから、子どもの成長段階に合わせた4タイプが、同じブランドから同じデザインで出ている。
【他故】年齢が上がっていくイメージなんだ。
【きだて】1、2、3、4とステップアップしていくんだ。
【高畑】そういうことなんですよ。これ、めちゃくちゃかっこいいんですよ。
【他故】このシャープペンシルかっこいいなあ。
【高畑】このシャーペンも、ノック式のシャーペンなんだけど、芯は2㎜芯が入っている。
【きだて】芯ホルダーだよね。
【高畑】そう。ペリカンっていうと、俺らにとっては高級筆記具メーカーというイメージじゃないですか。学童文具メーカーとしてもちゃんとやってるんだよ。
【きだて】やってるんだね。面白い。
【高畑】日本にいるとそういうイメージないじゃん。
【他故】あんまりないよね。
――これは何ですか?
【高畑】これはクレヨン。クレヨンだけ、このボディにできなかったっぽいね。
【他故】後ろからカチカチ押し出すイメージじゃないですか。
【きだて】これでブリスターに入ってるの?
【高畑】そう。この楕円のブリスターパックに入って売り場に吊してある。
【きだて】このパッケージもかわいいじゃん。
【高畑】それで、右利き用と左利き用があって、色も何色かあるから、売り場で結構場所を取っているんですよ。回転什器みたいなのにいっぱいぶら下がってたよ。
【きだて】俺の場合、海外旅行となると中国ばかりになっちゃうんだけど、やっぱり行くと子ども用文具を見ちゃうものね。スーパーとかに行って。
【高畑】面白いよね。
【きだて】面白いよ。文具王の言ったように日本に入ってこないんだけど。
【高畑】大人が使う安いものだったら輸入するけど、子どもが使うものだったら、日本の学童メーカーがめちゃくちゃ強いから。
【きだて】だから、中国の方が子ども用万年筆とか色々とあって、そういうのを見ていると面白いし。やっぱりね、子ども用文房具は面白いよ。
【高畑】面白い。
【きだて】何だかんだ言って、子どもはメインユーザーの一角じゃん。
【他故】そうだよね。
【きだて】基本的に、文房具が最も身近な層と言えるし。
【高畑】今となっては、下手すると大人よりも使ってるかもね。
【きだて】現地のメーカーがちゃんと子どもに焦点当てて作った文房具があって、でもそれが日本には入ってきてないということなら、やっぱり見に行く価値はあるんだよね。
【高畑】これ、ペリカンのカートリッジインクなんだけど、カートリッジにも絵が描いてあって。これが箱に入っているわけだけど、アソートでどれが入っているか分かんないんだよね。これはヨーロッパタイプのカートリッジだけど、ダブルサイズというか、インクの量が2倍入っているサイズなんだけど。
【他故】「ジャイアントインクカートリッジ」だって。
【高畑】開けて見るとさ、意外と柄に偏りがあって、同じのが4本出てきたりするから。
【きだて】その辺は適当だな(笑)。
【高畑】そこはちゃんと混ぜてくれよと思う。
――これは通常のよりも値段が高いんですかね? 子ども用だから、そんなことないのかな。でも、印刷も入っていてコスト的にもかかってそうだし。
【きだて】この年代の児童用だと、そんなに安くはないかもね。払うのは親だから。中高生用だと、自分たちで買うから安めのものになるんだろうけど。
【他故】だから、これも安いわけじゃないんだよね。
【高畑】日本円に直すと、1,500円とか2,000円くらいだよ。
【きだて】そこそこなものだよね。
【高畑】ヨーロッパに行くと、いいものは高いというそんな感じはするけどね。
――これは、日本に入ってきても売れそうですけどね。
【きだて】と思うんだけどね。さすがに、ちょっとガキっぽ過ぎて、大人が使うには若干躊躇するかもしれないので、難しいかな。
【他故】まあ、そうかもね。
【高畑】ステッドラーは、ショップに行くと、液晶画面で柄とかたちなんかを選ぶと、3Dプリンターでプリントしたボディのペンが買えるんだよ。
【他故】へぇ~!
【きだて】その場で3Dプリンターで出てくるの?
【高畑】その場じゃないけど。
【他故】送られてくるの?
【高畑】そう。その場では、すごいバリエーションが用意されていて、組み合わせで買えるというのがあって。でも、組み合わせよりも、色から何から全部替えられて注文できる。発送はドイツに在住している人だけだったので、買えなかったんだけど。
【きだて】へぇ~。
【高畑】3Dプリンターで作ったやつを、ワンオフでステッドラーが売ってるんだよ。ナイキのクツが選べるのがあったじゃない。あんなやつだよ。
【きだて】せっかく3Dプリンターなんだから、日本のプリンターでできるようにデータを整えてさ。
【高畑】日本で買えるようにするといいと思うんだけど。そこまで市場があると思っていないから、日本の代理店が採用しないんだよ。
【きだて】そういうことだね。
【高畑】日本で販売ルートを作るほどではないと思っているのが、こういう子ども用の実験的な商品。
【他故】そうだね。
【高畑】でも、意外と行かないと分からないね。
【きだて】日本の子どもに需要があるとは思えないんだよね。万年筆に対して。
【高畑】そうなんだよ。子どもにといったときに、クレヨンは別として、2㎜芯シャープとかローラーボール、万年筆でしょ。これじゃあ日本で入学シーズンに売れるかというとそうでもないし。幼稚園の子にこれを使わせるかといったら、ないじゃん。
【きだて】それこそ、雑貨屋で物好きな大人になんぼか売れるかなぐらいでしょ。
【高畑】そうそう。それだと、限定でいいでしょ。
【きだて】結局は、その国に見に行くしかないんだよ。
【他故】そうだろうね。
【高畑】海外に行っても、日本は文房具の最先進国だなとは思うんだよ。でも、日本にいたら、ついつい最先端の文房具で全部揃っているという、何か驕りみたいなのがあるじゃないですか。行ってみれば、そうでもないところがあるという。
【きだて】そう、甘いぞ。こういう扇風機付きの修正テープなんて売っていないぞ。
(一同爆笑)
【高畑】修正テープに扇風機付けようなんて発想はまずないよな。とにかく、見聞は広げた方がいいね。
【きだて】いいね。
【高畑】つい、いっぱい買って来ちゃったんだけど、なかなかいいですよ。
【他故】いいなぁ~。
【きだて】ユーロ圏はまだ行ったことないから、文房具を探す旅に行ってみたいな。
付けペンと万年筆がコラボ!?
万年筆型ガラスペン「雅流YachingStyle」とペン先がGペンの万年筆
――最後は他故さんですね。
【他故】夏の思い出というと、今年は久しぶりに「文紙メッセ」にお邪魔しまして。大阪に行くのは、なかなか機会がないんですけど、もう一つ行きたかったところが、デルタっていう文具店があるんですけど、デルタさんに行きたいなと思って友人に連れて行ってもらいました。でまあ、そこでの目的はもちろんこれだったんですけど。
【高畑】もちろん、だね(笑)。
【他故】「雅流YachingStyle」という、台湾のヤーチンさんという方が作っている万年筆型のガラスペンなんですけど。
【きだて】これ、見たかったんだ。
【他故】これ、持ち歩くとインクが漏れるんで、まず拭きます(笑)。
【きだて】やっぱりそうなのか。
【他故】櫛溝がないので、持ち歩くとキャップの中が簡単にインクだらけになります。これだけはしょうがないので。
【高畑】森作所というところが作っている、同じようなタイプのものを持っていて、今ちょっと台湾系でそういうのが出てきているんだよね。
【他故】とにかく、きれいなんですよ。完成度もすごく高くて。万年筆のかたちをしているというよりも、ほぼ万年筆なんですよ。この中にコンバーターが入ってて、直接ビンからインクを吸うということもできるし。剛性が非常に高いので、キャップをキュッと締めちゃえば、たとえこの中でインクが漏れていても、この外へは絶対に出ない。そういう意味では、ものすごく良くできている。
【きだて】開けてみてビックリするやつだよね(笑)。
【他故】そう。ビックリしちゃう。それで、後ろもネジで締めるという。ガラスペンなので、ガラスペンの書き味なのはもちろんとして、思った以上にこれはいいです。筆記具としても気持ちよく書ける。
【きだて】(試し書きしてみて)気持ちいいね。このサクサク、カリカリした感じ。
【他故】そうそう。
――上向きにしていればインクはこぼれないです?
【他故】そうすれば、こぼれる量は減ると思いますけど、常に真上にして持ち歩けるかはちょっと分かんないですよね。振動で漏れちゃうし。ただ、フローはいいです。
【高畑】フローがいいイコール…ね。
【きだて】まあまあまあ(笑)。
【他故】デルタさんで買ったときに「飛行機に持ち込むのは無理です」と言われたから。
【きだて】そりゃそうだろう。
【他故】だけど、日常でも漏れるとは思わなかったので(笑)。
【高畑】だから、これが初期の万年筆と同じ仕組みで、ここからウォーターマンの毛細管現象で出さないとインク漏れるというのが、まんまそれだよね。
【他故】まさしく、これは櫛溝ゼロなので。
【高畑】櫛溝だけじゃなくて、らせんの中のすきまが大きいので、毛細管現象でインクを止められずに、自重でダラーッとインクが出ちゃう。
【きだて】そこなんだよね。
【高畑】ガラスの溝の凸凹が大きいからね。
【他故】とにかく、インクがたっぷり出るというのと、ガラスペンとしては、今までとは考えられないくらい筆記距離があるので、気持ちいいっす。
【高畑】そりゃそうだ。
【きだて】延々とこの書き味が楽しめるのは面白いよね。
【他故】外に持ち出すのは、さすがに無茶だったと思うんですが。
【高畑】でも、胸ポケットに挿して大人しく歩いていれば。
【きだて】胸ポケットは恐いな。
【他故】ガラスペンって、基本的にどんなものでも持ち歩けないじゃない。
【高畑】そこだよね。
【他故】持ち歩けるという意味では、この製品は唯一無二だと思うので。
【きだて】うん。
【高畑】ガラスペンがスタンバイ状態にあるというのはないので。基本的にもう一つインクビンを持っていて、それに付けて書いて、使い終わったら拭いてしまうというというアクションになる。
【他故】必ず洗浄して保管が必要になるけど、これについてはそれが要らない。まあ、いろんな色を使うのがガラスペンだろうと言われちゃうとあれなんだけど。でも、好きな色を入れておけるというのは当然だろうと思うし。
【きだて】それでいいんじゃない。
【他故】決め打ちで使えばいいと思う。
【高畑】ガラスペンの硬くて涼しい書き味を楽しむという意味ではね。
【きだて】書き味は夏っぽいね。
【他故】夏っぽい感じで。ガラスペン大好きで、何本か持っているんだけど、やはりガラスだけあって、個体差が激しくって。カリッカリなやつもあれば、ザラッザラなやつもあるし。どうなんだろうと思いながら買ってきたんですけど。
――これ、インクは何ですか?
【他故】パイロットの「色彩雫」の「紺碧」を入れています。軸の色に一番合うかなと思って。
――なるほど、いいですね。
【他故】これ、2万5千円ぐらいしたのかな。結構値段もするんですけど、持っていて損はないと思うし、人に見せびらかしても面白いし。ただ、インクが漏れるので、そこだけはしょうがないかなと(笑)。これが僕の夏の思い出ですね。
【きだて】さっきから、他故さんの指にインクが付いていたから、何だろうなと思っていただけど、これかっていう(笑)。
【他故】日に1回か2回は、キャップを開けて書くので、どうしても汚れちゃう(苦笑)。
――胸ポケットは危険ですよね。
【他故】胸ポケットに入れてても、キャップをはめていれば大丈夫なんですよ。だから、そこは危険じゃない。出したときの指が危険。
【きだて】そこから漏れることは多分ないんだろうけど。
【他故】グリップにはどうしても付くので。
【高畑】それで、契約書にサインさせようと思ったときに、インクが漏れて契約を逃すっていう(笑)。
【他故】あるあるを最初からなぞるような(笑)。まあ、これに関しては、自慢をするという意味では、いいものを手に入れたと思います。
【高畑】まあ、俺らとしては、他と違う仕組みのものが欲しくなるよね。
――万年筆の原点みたいなペンですよね。
【他故】もう一つは、これ正式な名前を知らないんですが、Facebookを見ていると広告のページで出てくるやつで(笑)。
【高畑】そうそう、出てきた。
【他故】ペン先がGペンの万年筆っていう、強烈なやつです(笑)。
【高畑】Gペンっていうか、付けペンのペン先をそこにくっつけたら使えるよ、ということだよね。
【他故】大マジで、ゼブラのGペンが付いて届きました。
――これは、機構的には普通の万年筆ですね。
【他故】機構的にはちゃんと櫛溝が付いて、完全に万年筆のかたちをしてます。
【きだて】ペン先だけが違うという話だよね。
【他故】ペン先がGペンで。
【きだて】それ、ペン先が付け替えられるの?
【他故】できるできる。これチタンのGペンに付け替えているから。
【きだて】お、お~!
【他故】これもコンバーターが付いているんだけど、それを引っこ抜いて、中からペン芯を押してあげると全体的に出てくるので、それでペン先を替えることができる。
【高畑】構造的には、万年筆もペン先がペン芯に乗っかっているだけだから、抜いたら外れるのは一緒だけど。
【きだて】同じだよね。
【他故】ただ、Gペンだから、万年筆の書き味を想像して使うと、かなりきついぞとは思う。Gペンが何だか分かっている人ならそうだろうと分かるけど。
【高畑】また、こうやってグリップが付いていたりするんだ。(試し書きしながら)わあ、これ面白い。
【他故】極端な話、ペン先をいくら潰しちゃっても替えられるという安心感はあるから。
【きだて】それはそうだね(笑)。
【高畑】「お前の代わりはいくらでもいるんだ」っていう(笑)。
【きだて】まあ、チタンだからあまり替えたくないけど。
――でも、それは消耗品ですからね。
【他故】ペン先は消耗品なので。万年筆みたいに、液体がずっと付いている状態のペン先ということは、最終的には錆びると思うので、替えざるを得ない。
【高畑】今のインクは、そこまで腐食性はないと思うけどね。これ、しならせたときに、ペン芯から浮いてるからね(笑)。
【きだて】おお、かなり浮いてるな。
【他故】インクの追随性は、正直そんなにないので。
【高畑】動画があるけど、あれ見るとゆっくり書いてるよね。
【他故】動画で「カリグラフィーみたいに線が引ける」ってやっているけど、連続で書けないんですよ。インクの追随が間に合わないから。
――これは、普通にGペンを使う感覚と同じですか?
【他故】そんな感じで使えるとは思いますけど、ペン軸がこんなに重いというのはありえないので、頭の中で万年筆と付けペンというのが切り替えられなくなるんですよ。万年筆っぽく使おうとすると、例えば横の方向に引いた場合、ガリガリっとなりますから。
――「あれっ」て感じですよね。
【他故】ペンポイントが付いていないので、当然のように、なめらかに書ける方向って決まっちゃっているので。
【高畑】横にスライドできないっていうね。
【他故】縦にだけ引ける。
【高畑】横に引くときは、加減しながら、インクが付いてくるのを確認しながら滑らせるというみたいな感じ。
【他故】なので、筆記具として使おうとすると、ものすごく困難な製品であることは間違いない。
【きだて】そうだね。
【他故】でも、Gペンが何かを知っていれば、すごく楽しいですよ。
【きだて】う~ん。これは(漫画家の)カミさんに買ってあげようかなと思ったんだけど。
【他故】筆記具だと思ったら、これは使いにくいよ。
【きだて】そうだよね。
【他故】じゃあ、これで漫画描いたらいいかというと、「どこで使うんだよ」っていう話だし(笑)。
【高畑】そうだよね。漫画だったらいいかもと思ったけど。
――一々インクを付けないでいいかと思ったんですけど。
【きだて】いやでもね、付けた方がちゃんとインクがちゃんと供給されるから楽だよ。
【他故】先と裏にインクが付いてそれがペン先に乗るというのと、頼りなく後ろからインクが流れてくるのとでは大分違うと思う(笑)。
――そうか、一瞬いいかと思いますけどね。
【他故】試してはいないけど、顔料インクを使ったら、多分すぐにダメになるんじゃないかな。
【きだて】ダメになっちゃうでしょ。
【他故】もし、漫画で使うとなると、耐水性のあるインクを使わないといけないし。
――じゃあ、完全に趣味のものですか。
【他故】趣味のものですよ。
【きだて】これ、いくらだっけ?
【他故】これは、送料込みで3,500円くらいだったよ。しかも、2本目を買うと半額になるとか、やたらとメールがくるのよ(笑)。
【きだて】え~!
【他故】あと、万年筆と違ってペン先が乾きやすいので、キャップしてあったとしても、書き出しが悪いんですわ。
【きだて】ふ~む。
【他故】仕方がないんで、ボディを開いて、コンバーターのネジをもう一回開いてあげて、インクを前に押し出すような感じにしてあげないと。
【高畑】ああ、そうなんだ!
【他故】書き出しはそうしてあげないと、ちょっと乾いちゃうので。これに関しては、万人にすすめるわけではないんですが、Gペンというものが何かを知っていて、楽しめればいいかなと。
【きだて】これに関しては、万年筆のリテラシーと、付けペンのリテラシーの両方要るじゃん。
【他故】両方必要で、しかも頭の中で「これは万年筆じゃない」と思いながら書くという、不思議な能力が必要(笑)。
【高畑】万年筆のリテラシーも何も、新しい筆記具という別のものになるんだよ。
【きだて】はいはい、そうか~。まったく新しいジャンルなのね。
【高畑】バイクだけど、前に2輪が付いているのあるじゃん。「あれっ、カーブの時の傾き逆向き?」っていう(笑)。
【他故】格闘技だけど、ブーメランを合わせた全く新しいやつ(笑)。
【高畑】それだ、それ(笑)。
――これ、機密性はどうなんです?
【他故】インクが漏れるということはないんですけど、元々が渋いんですよ。出るのが渋いから、さっきのガラスペンみたいにインクが漏れたということはないです。同じように2週間ぐらい持ち歩いているんですけど、これは漏れたという経験はないです。
――逆に、インクが乾いちゃうんですね。
【他故】趣味として筆記具をと思うんだったら、3,000円払ったらもっといい万年筆が買えるよ。
(一同爆笑)
【高畑】そこなんだよ。それはそうなんだよ。書くのだったら、絶対にそっちの方がいいよ。だから、何で万年筆ができたかの話になっちゃうんですよ。だって、付けペンの方が古いんだから。
【きだて】それはそうだ。
【他故】付けペンの方が圧倒的に古いからね。
――付けペンで一々インク付けるの面倒だから万年筆ができたわけですよね。
【他故】理屈で言えばそうですけど。
【高畑】そうなんだけど、腐食するから金ペン使わなきゃとなったんですよ。
【他故】すぐにインクが出なくなっちゃうし、もうめちゃめちゃストレスがたまる筆記具だけど、これに関しては本当に面白ペンだと思っているので。
【きだて】改めて見ると、これは明確にイロモノだな。
【他故】これはイロモノですよ(笑)。
【きだて】これは買っておこう!
――買うんだ(笑)。
【他故】買うと、「2本目安いよ」って言われるよ(笑)。まあ、こういう買い物も楽しかったので、これも夏の思い出ということで。
プロフィール
きだて たく
小学生の時に「学校に持っていっても怒られないおもちゃ」を求めて、遊べる文房具・珍妙なギミックの付いた文房具に行き当たる。以降、とにかく馬鹿馬鹿しいモノばかり探し続けているうちに集まった文房具を「色物文具=イロブン」と称してサイトで公開。世界一のイロブンコレクターとして文房具のダメさ加減をも愛する楽しみ方を布教している。著書に『イロブン 色物文具マニアックス』(ロコモーションパブリッシング)、『愛しの駄文具』(飛鳥新社)など。東京・京橋の文具店・モリイチの文具コラムサイト「森市文具概論」の編集長も務める。
色物文具専門サイト【イロブン】http://www.irobun.com/
【森市文具概論】http://shop.moriichi.net/blog/
他故 壁氏(たこ かべうじ)
文房具トークユニット〈ブング・ジャム〉のツッコミ担当。文房具マニアではあるが蒐集家ではないので、博物館を作るほどの文房具は持ち合わせていない。好きなジャンルは筆記具全般、5×3カードとA5サイズノート。二児の父親。使わない文房具を子供たちに譲るのが得意。「森市文具概論」で「ブンボーグ・メモリーズ’80s」を連載中。
たこぶろぐhttp://powertac.blog.shinobi.jp/
*このほか、ブング・ジャム名義による著書に『筆箱採集帳 増補・新装版』(廣済堂出版)があるほか、古川耕さんとの共著『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』(スモール出版)も2018年3月2日に発売。
弊社よりKindle版電子書籍『ブング・ジャムの文具放談』シリーズを好評発売中。最新刊の『ブング・ジャムの文具放談5』も発売された。
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