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【ニュース】「第16回シヤチハタ・ニュープロダクト・デザイン・コンペティション」受賞作品決定!

文具のとびら編集部

シヤチハタが特別協賛している「第16回シヤチハタ・ニュープロダクト・デザイン・コンペティション」(主催:一般社団法人未来ものづくり振興会)の受賞作品がこのほど決定。2023年10月13日(金)午後6時から表彰式を実施し、受賞作品9点を発表した。

「シヤチハタ・ニュープロダクト・デザイン・コンペティション」は、商品化を前提に今までにないプロダクトデザインを求めるコンペティション。2022年に開催した第15回では、975作品の応募があり、その中から8点を受賞作品として決定した(関連記事)。今回は「思いもよらないしるし」をテーマに、しるしの概念の根底に立ち返ることで生まれる価値や、見落としていたしるしの意味に気づかせてくれるような存在、そんな本質的な驚きを感じられるしるしを表すアイデアを募集、国内外から過去最多となる1,287点の応募があった。中村勇吾氏、原研哉氏、深澤直人氏、三澤遥氏の4人の審査員に加え、ゲスト審査員の武井祥平氏および特別審査員のシヤチハタ舟橋正剛社長の計6人で厳正な審査を実施、9点の受賞作品を決定した。

表彰式では、主催者を代表して、未来ものづくり振興会代表理事を務めるシヤチハタ舟橋社長が「今回は、『思いもよらないしるし』をテーマに、色々な種類の応募がある中で、ハンコ系の作品がちょっと多かったですが、受賞作品はいろんなバリエーションの作品が選ばれています。本コンペのポリシーでもあるのですが、一つでも多く商品化して、ユーザーのみなさんに使っていただきたいと思います。また来年も、次のテーマは何にすべきかというのをしっかりと考えて、ご提示させていただきますので、ぜひ来年もご応募いただければ幸いです」とあいさつ。

グランプリを受賞したのは、中山大暉さんの「F!nd !t(ファインド イット)」。中山さんは、「応募のプロセスを振り返ると、今までにないくらいしるしに敏感になった数カ月間で、その過程がすごく楽しかったです。そんな過程の中で、少年時代に公園の茂みに落ちているゴミなどを拾って自分でしるしを付けて、“ここは自分の秘密基地だ”と遊んでいたことなんかを思い出したのが、今回のアイデアの発端だったのですが、こうやって自分の記憶とつなげていったりという過程も楽しかったです。それと同時に、そのアイデアを評価いただけたのがすごく光栄です」と受賞の喜びを語った。

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「F!nd !t」は、出会いの瞬間の「お!」をしるせるデバイス。自転車での移動中に見つけた、いい感じのカフェ、素敵な景色など、心が揺さぶられた瞬間に「!」ボタンを押すだけで、急いでいても両手が塞がっていても、その場にしるしを残せる。そして、連動するアプリ上には自分だけの地図ができあがる。

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準グランプリは、ディノーム(藤井誠さん、山田奈津子さん)の「Hole Decoration」(左)と、石川和也さんの「卒業記念印」(右)の2作品が受賞。
「Hole Decoration」は、ロウソクの火を吹消した後に、ロウソクを抜くと生まれてしまうケーキの上の穴を装飾の一部にしてしまうキャンドルホルダーの提案。「ロウソクをケーキに挿すという行為に、しるす感覚を加えたいと考えました」という。
「卒業記念印」は、卒業式に先生から手渡される、卒業証書に模した初めての印鑑。多くの学校では卒業のタイミングに印鑑が記念品として選ばれるが、その際に最適なデザインを考えたという。

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審査員賞は、中村賞が田中夢大さん・坂上立朗さんの「花ひらくコースター」(コップに付着した水滴が落ちることで、にわかに色づき、美しい模様が広がるコースター)、原賞が松本和也さんの「パスタのしるし」(トマトソースをこぼしてしまってもポジティブに楽しめる“なまえのあるパスタ”)、深澤賞が蘭雲傑さんの「柔らかい判子」(柔らかい素材でできたハンコ)、三澤賞は田平宏一さん・野村紹夫さんの「RGBペン」(普段目にする色の名前ではなく、RGBで色を表す水性ペン)、武井賞は長堀拓弥さんの「沈黙する表札」(普段は平滑な状態で住宅の景観に溶け込むが、訪問者が来るとセンサーに反応して名前が現れる表札)、特別審査員賞は樋口優里さんの「失敗は、きらめきのもと」(バツ印の印影を重ねることで、それらがきらめく大きな星へと変化していくスタンプ)が受賞した。

5.jpg(上段左から)中村賞の「花ひらくコースター」、原賞の「パスタのしるし」、深澤賞の「柔らかい判子」、(下段左から)三澤賞の「RGBペン」、武井賞の「沈黙する表札」、特別審査員賞の「失敗は、きらめきのもと」


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