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【ニュース】「コクヨデザインアワード2022」受賞作品決定、グランプリは"ミニマリストなノート"

文具のとびら編集部

コクヨは、次世代を担うデザイナーの発掘と、商品化を通じた活躍支援を行う「コクヨデザインアワード2022」を開催。国内外58か国から応募された合計1,031点(国内555点、海外476点)を審査した結果、2022年3月12日に最終審査を行い、受賞作品計4作品を決定した。

19回目を迎えた「コクヨデザインアワード2022」のテーマは「UNLEARNING」。これまで疑うことのなかった知識や感覚、積み上げた経験を一度リセットし、未来を思い描く中で求められるプロダクトのデザインを募集した(作品応募期間:2021年8月20日~10月15日)。最終審査では、昨年11月の一次審査およびパテント調査を経て選出された10作品のプレゼンテーションと模型審査が行われ、その後審査員による最終審議によって受賞作品を決定した。

また、当日授与されたトロフィーと表彰状も、テーマ「UNLEARNING」に即してその在り方を新たにデザイン。リモート時代でも喜びを分かち合えるバーチャルなトロフィーと、トロフィーにアクセスする「カードキー」としての表彰状を用意した(上写真右)。トロフィーは、月初から毎日形が変化して月末には応募総数1,031個の要素を持ったトロフィーが完成し、年間では12か月分12種類のトロフィーを楽しめる。全ての変化を見せた1年後には、NFTを付与した3Dデータが受賞者に贈られる予定。表彰状は、ルーツである青銅器に立ち返り、紙ではなく銅板で仕上げた。表面には富山高岡銅器の着色技術を用い、1枚1枚風合いの異なる表彰状となっている。

受賞作品は次の通り。

●グランプリ(1作品)
「Flow of Thoughts」(ノート)

2.jpg「Flow of Thoughts」は思考を整理するための日記であり、マキシマリストな世界のためのミニマリストな手帳。日々、必要ない言葉は落書きとして吐き出し、重要なものを書き留める。頭の中でざわめく声を鎮め、意味のある記憶を形づくりながら心の負担を減らすこと。考えを厳選することで思考のミニマリストになることが大切。「『Flow of Thoughts』は自分磨きのツールです。思考を大切にし、文を綴りましょう」という。/作者:Emilie & Joseph (Emilie-Marie Gioanni、 Joseph Chataigner)


●優秀賞(3作品)

「トキヲクム」(お香・タイマー)

3.jpg色々な形と香りのお香ブロックを組み合わせ、これから過ごす1時間をデザインするお香時計。慌ただしく過ぎゆく日常の中で自分のリズムを取り戻してほしいという思いから生まれた。移ろいゆく香りは、嗅覚を通して時間経過を優しく感じさせ、同時に気分をも変えていく。絵や文章をかく時間、読書の時間、マインドフルネスやヨガ、アウトドアでのひと時など、「自分らしい時間を過ごす時に使って欲しいと思います」という。/作者:mrk(武市 美穂、上田 和実、小林 諒)


「描画で広がる質感の世界」(画材セット)


4.jpgさまざまな質感を描くことができる画材セットの提案。性質が異なる同色の画材で描画することで、素材感やマチエールといった、普段は意識していなかった「質感の世界」を広げてくれるプロダクト。色使いが得意な画家がいるように、質感を使うことが得意な画家が出てくるかもしれない。色に違いがあるように、質感の違いを遊ぶ子供がいるかもしれない。モノを色で選ぶように、質感により注目して選ぶようになるかもしれない。「多色な画材で絵を描くことが当たり前ですが、このプロダクトをきっかけに、多質な画材で絵を描くことも当たり前になる未来が訪れたら幸いです」という。/作者:21B STUDIO(時岡 翔太郎、 コエダ 小林、 有村 大治郎)


「果実の楽器」(楽器)


5.jpg種や房といった、果実の構造を模したシェイカー。振ったり転がしたりすることで、果実ごとに個性ある音を奏でる。形から音を、音から中身を想像する体験によって、「目で聴く」「耳で視る」といった知覚の相互作用を促し、五感の学びほぐしを行うプロダクト。「楽器で五感を楽しむ体験が、想像することの豊かさに繋がるよう期待します」という。/作者:21B STUDIO(時岡 翔太郎、 コエダ 小林、 有村 大治郎)

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