老舗台木メーカーのはせがわは、インダストリアルデザイナーがデザインした、日常の押印をまったく新しい体験に変えるハンコ「OW（オウ）」を自社オンラインショップで販売開始した。

「OW（オウ）」は"はんこを押す"という単調な作業を、まったく新しいワクワクする体験に変えるため、日本の工芸の”粋”を集めて生まれたオリジナルブランド。インダストリアルデザイナー・上島弘祥氏の主宰するデザインスタジオ「TIDS」がデザインを手掛けた。

ボディーは古くから銘木とされ正倉院の宝物にも使用されている黒檀（こくたん）を削り出し、3点が滑らかにくびれた形状に仕上げた。
印面に近い部分はさりげなく内側に反った形をしており、指先に心地よくフィットして力が効率よく印面に集中することで、印影がクリアに。このように美しさと機能性が両立されているのが特徴。

しかもこの側面のくびれと印面近くのカーブ構造で、紙面に置いても朱肉が付かず、ハンコ本体の転がりや不意の落下を防止する。

指先がふれる本体の表面は、伝統工芸士・武藤久由氏の本漆塗り。何回も漆を重ねることで、通常の塗装にはない、しっとりと手に吸いつくような心地よい感覚を味わうことができるという。
一方印面のデザインは、国から認定された一級彫刻士によるやわからい手書き文字。さらに手彫りで彫刻を行うことで、まさに世界にひとつだけの「OW（オウ）」ができあがる。納期はおよそ1カ月。

さらに「OW（オウ）」を収納するケースは金属を削りだし中身をがっちりと保護するスタイリッシュなカバーと、北海道の山上木工が手掛けたメープル100％の美しい木製ケースで構成されている。しかも栃木レザー製の捺印マット、本体についた汚れを拭き取るクロスも付属している。

"印影"を、もっともクリアに表すカタチを追い求め、3年以上の歳月を経て生まれた「OW（オウ）」。ハンコを押すことを通じて、日本の工芸の”粋”を感じとることができる。