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【ニュース】呉竹が老舗書道用品店に1000丁型の大墨を寄贈
呉竹は2019年3月28日(木)に、創業125周年を迎えた東京・九段南の老舗書道用品専門店・筆匠平安堂に1000丁型の大墨(上写真)を寄贈した。
呉竹によると、1000丁型の大墨の製墨の構想がはじまったのは、1989年(平成元年)のこと。その後検討を重ねて、10年後にようやく型入れを行ったという。墨をゆっくりと乾燥させる木灰乾燥は、通常ならば1ヶ月程度だが、この大墨は1年以上も乾燥させ、2002年の呉竹創業100周年で披露された。ただし、中はまだまだ水分を多く含んでいる状態で、その後もさらに乾燥させ、2006年にようやく真の完成となったという。今回寄贈された大墨は、型入れから15年が経過したもので、重量は約15kg(1丁型で15g)。実は、中はまだ完全に乾燥したわけではないそうで、完全に乾燥するまでにさらに5年~10年はかかるのではという。
この時に作られた1000丁の大墨は3丁あり、そのうちの1丁が、呉竹創業時から100年を超える取引があるという筆匠平安堂に、長年の感謝を込めて特別に寄贈された。ちなみに、墨の表の「平安堂」の文字は、明治から昭和初期に活躍した画家・書家である中村不折が書いたもので、その元となった書の額が店内に飾られている。
呉竹 綿谷昌訓社長(左)から、平安堂 大野貢平社長に目録が贈呈された。
店のショーウィンドウに大墨を展示
店内に飾られている中村不折の書
平安堂で保存している100年前の呉竹の墨。両社の付き合いの長さを感じさせる貴重な品だ。
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