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【ニュース】コクヨデザインアワード2018」の受賞作品が決定、グランプリは「音色鉛筆で描く世界」
コクヨは、使う人の視点で優れた商品デザインを、広く一般ユーザーから集めて商品化をめざすコンペティション「コクヨデザインアワード2018」(作品応募期間:2018年6月22日~8月31日)を実施。国内外から合計1,289点(国内:766点、海外:523点)の応募があったが、その中から審査を行い、受賞作品計4作品(グランプリ1作品、優秀賞3作品)を決定。2019年1月18日(金)17時から、東京・青山のスパイラルホールで受賞作品を発表した。
コクヨデザインアワードは、顧客起点でのモノづくりをより強化することを目的に、2002年(平成14年)のスタート以来、今年で16回目(2010年開催のみ休止)を迎えた。近年、コクヨの事業領域でも、仕事と生活の境界のあいまいさ、コミュニケーションのフラット化が進むなど、今まで当たり前に存在していた境界のあり方が変化している。一方で、国や文化、ジェンダーなど、社会的にも境界を越えるというテーマは注視に値すると考え、今年は「BEYOND BOUNDARIES」というテーマで作品を募集した。
グランプリ(1作品)は、山崎タクマさんの「音色鉛筆で描く世界」(シャープナー、定規、ペンホルダー、クリップ、鉛筆)に決定。紙と鉛筆の微小な摩擦音を増幅することで、文具を介して生まれる新たなコミュニケーションのかたちをあらわしたプロジェクト。「描く」ことの意味を再考し、視覚情報を残すことを目的としない「楽器としての文具」の在り方を探求した。文具を音色をえがく為のクリエイティブツールとして再定義することで、目の見えない人と見える人にとって、新鮮な創造的体験の可能性をあらわしたという。
なお、同作品は、発表会当日に、開場から開演までの間(16:00-17:00)に、ホールに展示されているファイナリスト作品に来場者が投票して決定する「オーディエンス賞」にも選ばれている。
また、優秀賞受賞作品は以下の通り(カッコ内は受賞者:敬称略)。
画材「Palletballet」(Soch 〈Athul Dinesh / Ghufran Ahmed / Pranav Kishore Bidwe〉) 子供たちが従来のお絵かきの境界を越え、絵を描いて色を塗るという過程を思う存分没頭して楽しめる画材。子供たちの自由な創造を促し、探究心を高めてくれる。子供でも簡単に直感的に色を混ぜ合わせて新しい色を作り出すことができるデザインで、遊び心いっぱいのこの回転する画材を使うと、子供たちは毎回違った楽しい経験を味わうことができ、ユニークな作品を作り出すことができる。
「スマートなダブルクリップ」(豊福昭宏) たくさんの紙を手軽に固定できるダブルクリップは、資料を作成するのにとても便利だが、閲覧する際にはめくる動作の邪魔をしてしまう。同クリップは、紙をめくる時に角に生まれる三角形の余白と形状を揃える事で、邪魔にならずガイドとして機能する。消費者のその先で使用する人のことを考えた、新しいダブルクリップの提案。
「白と黒で書くノート」(中田邦彦) 灰色の紙に黒と白の文字を書く、ノートとその書き方の提案。紙の色に対して暗い色の文字と明るい色の文字は同時に読みにくいという視覚の性質を利用した。黒い文字を読みながら白い文字へ目を移す時、視覚のスイッチを切り替える必要があり、それぞれの色の文字を個別に集中して読むことができる。大切な部分を際立たせたり、周辺情報を十分に記せたり、光と影を描けたり、視覚が持つ境界を利用することでノートの新しい使い心地が生まれる。
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