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【ニュース】サンスター文具「文房具アイデアコンテスト」グランプリは「小口の付箋」

サンスター文具は、2018年5月27日正午から、東京・恵比寿ガーデンプレイス ザ・ガーデンルームで「第23回 文房具アイデアコンテスト」の表彰式を開催。一般部門とジュニア部門それぞれの受賞作品の発表を行い表彰した。一般部門のグランプリに選ばれたのは、山下大地さんの作品で、貼った付箋が飛び出さず、本の中に収まる付箋「小口の付箋」。山下さんには賞金100万円が贈られた。また、ジュニア部門のグランプリには、築地彩さんの作品で、アクアリウムの世界観を表現したペンケース「金魚リウムペンケース」が選ばれた。築地さんには、商品券10万円分と副賞が贈られた。

今回のテーマは「ぴったり」

同コンテストは、広く一般から文房具の新しいアイデアを募集するもの。平成6年6月1日に逝去した、同社創業者の小林三造氏の命日にちなみ、創業者のアイデアに富んだ商売や商品作りの精神を受け継いで行くことを目的に始めた「6・1挑戦の日」の活動の一環として行っている。平成7年からスタートし、第10回目からは一般部門に加えてジュニア部門を設け、毎年大きな話題を集めており、このコンテストから生まれたヒット商品も少なくない。

今回は「ぴったり」をテーマに、2017年11月1日から2018年1月31日まで文房具のアイデアを募集(ジュニア部門のテーマは「A.ペンケース・筆箱」「B.国語・算数・理科・社会・図工」「C.「ぴったり」で考えてみよう!」の3つ)。ジュニア部門1,902作品、一般部門1,712作品、合計で3,614作品の応募があり、その中から厳選された21点の受賞作品を決定した。

審査員は、プロダクトデザイナー・安次富隆、マルチクリエイティブ会社・ザリガニワークス(武笠太郎、坂本嘉種)、フジテレビジョン・角谷公英、アーティスト・Little Glee Monster、発明・実験集団・ピカちんズ(ジュニア部門特別審査員)の各氏。

以下、各部門の受賞作品を紹介する(受賞者は敬称略、掲載の写真は受賞作品を元にサンスター文具が制作したモックアップ)。

一般部門受賞作品

【グランプリ】

1.jpg「小口の付箋」(山下大地) 端にぴったり合わせて貼ることで、本から付箋が飛び出ずに、本の中に収まる付箋。小口染め加工を使って断面に色をつけることで、貼った付箋の位置が本を閉じていても分かる仕組み。付箋が折れ曲がって汚く見えてしまう事もなくなり、気持ちよく本を持てる。大学でデザインの勉強をしているという山下さんは、「付箋が本からはみ出すのが嫌なので、この付箋を思いつきました」という。



【優秀賞】

2.jpg①「RINO」(原田一穂) 「チューブの反対側から糊が出るようにしたら使いやすいかも...?」という発想から考案されたチューブ糊。細くまっすぐ塗るのにも便利。

②「B5定規」(眞保賢一) 「15cmとか30cmの定規をよく見るけど、その長さに一体何の根拠があるのだろうか?」という疑問から、ノートにぴったりサイズの定規を考案。端がぴったり揃っているのが、何だか気持ちがいい定規。

③「穴の開いた配色カード」(原脩造、山田龍平) 観察したい色をピンポイントでしっかり観察できるカード。「日常の色を穴から覗いて、カードにぴったりな色を探してみませんか。日ごろ意識しない色のグラデーションや違いを感じれるかもしれません」とのこと。

④「A4をぴったり3つ折りできる封筒」(小井沼桃、松本 笑子) 封筒に印刷された柄に合わせて折ることで、A4サイズの紙をぴったり3等分に折ることのできる封筒。目測が難しく、もどかしい作業をぴったり気持ちのいい瞬間に変えることができる。



【審査員特別賞・サンスター文具賞】

3.jpg①審査員特別賞・安次富隆賞「CheckPac」(吉成真里) 字を書くのではなく、印をつけることに「ぴったり」なペン。上パーツの下面にペン先とバネをつけたため、紙を挟んでスライドさせることで印をつけることができ、通常のペンや判子とは違い、机がなくても簡単に使うことができる。また、内側に紙の淵がぶつかる壁をつけることによってまっすぐ淵に色を引くことができる。

②同ザリガニワークス賞「使い終わる時期をぴったりお知らせできる学習ノート RENEW」(ムスビメ「ほしいものかいぎ」) 子どもが学習帳を使い切る前に、保護者にお知らせするのを促すノート。ノートを使い切る5ページほど前に切り取り可能の分厚いページを施し、色、メッセージで「切り取って、おうちの人にノートを使い切ることを知らせる」ことへの気付きを促す。切り取ったページには商品情報が記載(QRコードなども)されており、買うべき商品が一目瞭然。ちなみに、ムスビメはオンライン文具店で、そのお客さんたちが集まった「ほしいものかいぎ」で考えた作品だという。

③同角谷公英賞「五文字の手紙」(発地琴恵) ついつい長くなってしまうメールや手紙だが、本当に言いたいことはたった一言だったりする。この手紙に書くことができるのはたったの五文字。短いからこそ、想いがストレートに伝わる。

④同Little Glee Monster賞「capsticks (キャップスティック)」(石原正基、石川孟澄) お弁当を食べる時に箸がない場合でも、鉛筆や鉛筆型のボールペンにジョイントするだけでマイ箸に早変わり。素材はプラスチックを想定しているので水洗いができ、清潔に保つことが可能。重ねることもできるので持ち運びにも便利。

⑤サンスター文具賞「Spinach Card」(山形隼) 仕事に於ける報連相をほうれん草に乗せて伝える事でオフィスの場に於いて柔らかいコミュニケーションを図る事を目的としたメッセージカード。堅苦しいオフィスのやりとりを、ほんの少し柔和なコミュニケーショへと変えてくれるはず。

ジュニア部門受賞作品

【グランプリ】

1.jpg「金魚リウムペンケース」(築地彩) まるで、本物の金魚を見ているような気持ちになるペンケース。金魚も水草も動くようになっているので、毎回変化が楽しめる。中を開くと水そうシリーズの文房具が入っている。将来はイラストレーターになりたいという築地さんは、「家で金魚を飼っているので、このアイデアを思いつきました」という。


【優秀賞】

2.jpg①ペンケース・筆箱部門「思いよ届け!寄せ書きペンケース」(稲垣春花) ボタンを開くと寄せ書きができるようになっているので、クラスのみんなや友達と自由に書くことができる。外見はシンプルなデザインで、デイリー使いができる。

②国語・算数・理科・社会・図工部門「標識ふせん」(大石華世) 誰もがよく知っている標識をモチーフにし、本物の標識と同じようにパッと目に入る目立つ付箋。「標識が教科書やノートにあったら面白いな」と考えて作ったという。勉強の大事なポイントやくり返しやりたいところに貼ると忘れにくいのが強み。

③「ぴったり」で考えてみよう!部門「目もりぴったりわかる君」(田邊寛明) お年寄りや目の不自由な人も使える定規。鉛筆やペンで線を引いた長さだけが画面に表示され、スピーカーから何センチ、何ミリかが分かる(音の大きさは調整できる)。また、目盛りを指で押さえると何センチ、何ミリかが分かる。


【佳作・ピカちんズ賞】

3.jpg①佳作「温度ふでばこ」(ドナキー・マーク) 温度によって色が変わる筆箱。30℃、20℃くらいの時は暖色に、10℃、0℃くらいで寒色になる。温度によって文字も浮かび上がり、アドバイスが出る。

②同「ぴたっと!!おさまるファイル『ぴたまる』」(町恋音) プリントが大きすぎで入らなかったり、入らなかったからカバンにそのまま入れたらグシャグシャになっていたり…。それを防止するファイルで、A4用紙は楽々入り、小さなプリントは備え付きの袋に入れられる。大容量なのでひんぱんに整理する必要がない。

③同「ノーカットノート」(島田智華) 端がギザギザになっていて手を切りづらいノート。

④同「種類を分けるペンケース」(齊藤理穂) ペンケースだが、それ以外の用途でも使えるようなデザインが特徴。物を分けて収納し、伸縮性のある素材を使って物を少なくしたい人には小さいペンケースになり、沢山ものを入れる人には大きなペンケースになる。

⑤同「バレリーナコンパス」(福田詩) 着せ替え人形にもなるコンパス。かわいいコンパスできれいな円をたくさん書ける。カラフルな円も書けるように、色鉛筆の芯もさせる。

⑥同「ペンシルボンバー」(宮田光陽) 消しゴムを先にセットしてから、ペンや定規を差し込んでいく。飛んでしまったら最初から。

⑦ピカちんズ賞「ペン汁」(關口煌) 出汁がとれる鉛筆で、削ってお湯に入れると出汁がとれる。種類は「かつお」「マグロ」「さば」「いわし」(芯の部分はこんぶ)。パックでも販売している。ちなみに、審査員にはそのネーミングセンスも絶賛されていた。

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