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【ニュース】三菱鉛筆が恒例の「鉛筆けずり入社式」を実施
本日4月2日は、多くの企業で入社式が行われたと思うが、筆記具メーカー大手の三菱鉛筆では、恒例となっているユニークな入社式「第11回鉛筆けずり入社式」を午前11時から実施。新入社員19人が小刀での鉛筆削りに挑戦した。
この鉛筆けずり入社式は、同社のロングセラー鉛筆「ユニ」が50周年を迎えた2008年からスタート。新入社員が今後深く関わっていく筆記具に、より愛着を持つとともに、初心を手書きするという恒例行事となっている。
当日は、まず数原滋彦副社長が「11年前に当時の若手社員が中心となって、“筆記具メーカーらしい入社式をやりたい”という提案があってスタートしたもの」と同入社式の趣旨を説明し、「日本の筆記具は、世界に誇れる技術を持っていると思うが、それをリードできるような会社でありたいと思っているので、切磋琢磨しながら一緒にやっていければと思います」とあいさつしたあと、新入社員が鉛筆削りに挑戦。先輩社員や報道陣が見つめる中、小刀を使って鉛筆削りを開始した。
「小学生の授業で鉛筆削りをした」「小学校にお年寄りが来て鉛筆の削り方を習った」「高校の美術の授業で削った」「鉛筆削り器が壊れたので、刃物で削っていた」など、19人中10人は刃物での鉛筆削り経験者。それでも、「削るのは久しぶりで、難しい」と感じていると語る人が多かったが、手慣れた感じで削る人が少なくない印象で、中には「これが初体験」と言いながらきれいに削る人も目に付いた。
途中、商品開発部デザイングループの竹本氏が手本を示しながら、削り方のコツを伝授。「先端から15mm程度のところから削り、刃の角度は20°くらい」「六角軸の角を削ると削りやすい」「芯は回しながら研ぐように削る」「あまり力を入れず両手で削る」などとアドバイスした。
鉛筆を削り終わったら、その削った鉛筆で、入社の抱負を書き初め。また、5年前の新入社員が「入社5年後の自分へ」書いた手紙の返却式を行い、先輩社員として新人たちにメッセージを送った。
なお、今年10月に「ユニ」が発売60周年を迎えることから、同鉛筆の紹介も行った。1958年(昭和33年)10月1日に発売されたユニは、「世界一の鉛筆を作ろう」という思いから開発された鉛筆。それまでは紙箱入りだったのが、プラスチックケース入りで発売されたことも画期的だったようだ。当時の価格は1本50円で、コーヒー一杯の値段と同じくらいだったようだ。ちなみに、鉛筆のあの色は、日本の伝統色であるえび茶とワインレッドを掛け合わせたユニ独自のカラーとなっているという。
60年前に発売された当時のケース(上)と現行のケース
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